勾玉(まがたま)は、古代の日本で使われていた装身具(アクセサリー)のひとつです。くの字に曲がった形をしており、丸く膨らんだ部分に穴をあけそこに紐を通し、首飾りとしていました。
勾玉には魔除けや厄除けといった邪気払いの効果のほか、縁結びや安産、幸運を運ぶと考えられており、古くからお守りとして使用されてきました。
このコラムではそんな勾玉の歴史や形の由来のほか、勾玉の扱い方(持ち方)や日常使いができるアクセサリーなどをご紹介します。
勾玉の歴史
古代の勾玉は装飾品(アクセサリー)として身につけるだけではなく、霊的な道具とされていたことから祈りを捧げる儀式や呪術を行う際の祭具としても使われてきました。
そのほか、王や権力者の威信財(いしんざい)として扱われていたり、勾玉づくりが盛んな地域では非常に価値の高い交易品でもありました。
勾玉の形とその由来
・太陽と月が重なり合った形を模したとする説(陰陽説)
・動物の牙で作った牙玉(きばだま)から発展したとする説
・胎児の形を模したとする説
・破損した耳飾り(イヤリング)を再利用したとする説
しかし、どの説が一番有力なのか、そもそも由来はひとつだけなのか、また形が多く存在することからそれぞれに意味があるのか、謎が多く未だはっきりとわかっていません。
勾玉の扱い方・持ち方
お気に入りの勾玉があるけどどうやって持ち運べばいいのかわからない…と感じる方におススメしたいのが、勾玉を使ったアクセサリーです。ポピュラーなストラップ(根付け)のほか、普段から身に付けることのできるアクセサリーをご紹介します。
今回、使用した勾玉は全て糸魚川翡翠(いといがわひすい)です。
糸魚川翡翠は世界最古の宝石とも呼ばれ、日本の新潟県糸魚川市周辺で発掘される翡翠です。古代の遺跡からはこの糸魚川翡翠でできた勾玉が多く出土しており、勾玉と同様に長い歴史をもつ天然石だということがわかります。採掘地の一部は天然記念物として指定されており、市場には多く出回らない大変貴重な翡翠です。
~ストラップ~
こちらは勾玉のほか、天然石や木で作られたビーズを取り入れ、根付け風に繋げたものです。
このように直接紐で結ぶほか、金具パーツを使用して作ることもできます。
《使用した勾玉の大きさ》
縦25mm×横17.5mm×厚み9mm
~ペンダント・ネックレス~
こちらは獣形勾玉(じゅうけいまがたま)を使用しています。
シンプルなペンダントのほか、小ぶりな勾玉を使いほかの天然石やビーズと組み合わせてボリュームのあるネックレスにするのもオススメです。
《使用した勾玉の大きさ》
縦25mm×横20mm×厚み10mm
~ブレスレット~
天然石のビーズとゴムを使って数珠状にしたもの、革紐や組紐を使ったもの、留め具を使ったものなど、ブレスレットは様々なデザインがあります。
こちらはニノ型の勾玉をワンポイントに、水晶や富士溶岩といった天然石と組み合わせたパワーストーンブレスレットです。
《使用した勾玉の大きさ》
縦16mm×横12.5mm×厚み6.5mm
~ピアス~
小ぶりで軽い勾玉であればピアスやイヤリングにするのもおすすめです。
こちらは樹脂のピアスパーツ、金具のほか、右のピアスは淡水パールのチャームと組み合わせたものです。
《使用した勾玉の大きさ》
縦12.5mm×横8mm×厚み4.5mm
まとめ
不思議な力が宿るとされ古くからお守りとして使われてきた勾玉。古代の日本人は動物の骨や牙を材料にして作っていましたが、現代では様々な種類の勾玉が作られています。
その中でも天然石(パワーストーン)を使った勾玉をお守りとして持ち歩く際に気を付けたいのが、お手入れ方法です。
パワーストーンを身に付ける上で欠かせないのが、浄化です。
様々なマイナスエネルギーの影響を受けてしまったパワーストーンを浄化することにより、石に込められた効果や願いを持続させる、また本来の力を引き出すことができます。
水や塩を使ったり日光や月の光を当てたりと様々な浄化方法がありますが、その石にあった浄化方法を選びましょう。また、水を使用する浄化の場合、アクセサリーに加工する際に使用した金属や革、ゴムといったパーツは劣化するおそれもあるためご注意ください。
今回使用した糸魚川翡翠の勾玉は、水や煙、音、水晶を使った浄化がおすすめです。